最近、『カラマーゾフの兄弟』を読み直している。そんな中、気になる所を今日は書いてみようと思う。主人公アリョーシャとグルーシャンカの会話の中に「一本の葱」という挿話がある。この挿話、芥川龍之介の『蜘蛛の糸』とほとんど同じである。地獄から救いだす道具が蜘蛛の糸ではなく葱なのである。
ネットに検索をかけてみると、結構な情報が手に入る。どうやら芥川が『カラマーゾフの兄弟』を読んで、『蜘蛛の糸』を書いたわけではなく、ロシアの民話を集めた本の中に「一本の葱」を見つけ、『蜘蛛の糸』を書いたらしい。ロシアではどの程度知られている民話なのだろうか、この「一本の葱」という話は。
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