web小説の読書記録/『酔っぱらい盗賊、奴隷の少女を買う』

新巻へもん 著『酔っぱらい盗賊、奴隷の少女を買う』を読んだ。第6回カクヨムWeb小説コンテスト「異世界ファンタジー部門」大賞受賞。完結済みの作品。
休日に仕事がやりたくないところ、SNSの漫画広告を見掛けて、何となく原作を一気読みする流れだった。
題名の通りの展開の他、ハーレム、実は主人公が歴史から消された有力者の後継者だと示唆される等、きっちりお約束を詰め込んだテンポの良い作品。
kakuyomu.jp

『ドラゴンボール』と『葬送のフリーレン』の投げキッス

鳥山明の急逝を受け『ドラゴンボール』を読み直した。わかりやすい絵、テンポの良い展開が傑作だと思う。そんななか、コメディリリーフとして登場する世界征服を目論むピラフ一味のピラフがブルマに対して投げキッスをするシーンがあった。ピラフ一味は投げキッスをエッチなことと表現していた。この一連のシーンで思い出すのは『葬送のフリーレン』の主人公フリーレンが僧侶ザインをパーティーに勧誘する際の投げキッスである。こちらもフリーレンの投げキッスをエッチなことと表現していた。投げキッスをエッチなことと表現した初出が『ドラゴンボール』かは不明になるものの、フリーレンの投げキッスはピラフの投げキッスへのオマージュではないかと思われる。また更に言えば、ピラフ一味は3人(ピラフ、シュウ、マイ)とフリーレンパーティー(フリーレン、フェルン、シュタルク)の人数も一致しており、コメディパートそのものを参考にしている可能性がある。

三体

劉慈欣 著、大森望、光吉さくら、ワン=チャイ 訳『三体』。前日譚を入れるとシリーズ6作品の1作目になる。

冒頭は文化大革命の描写から始まる。序盤は科学者たちが超自然的な事態に遭遇し、命の危険の代わりに研究を中止するよう促されるという展開。過去と現代(のARゲーム)を行きつ戻りつしながら将来の脅威の正体が明らかになっていく。

序盤の現代パートはアルカジー&ボリス=ストルガツキー「世界終末十億年前」のような展開。鈴木光司の「リング」シリーズのように提示された謎は全てきちんと種明かしされるため、曖昧模糊とした脅威のようなものは無い。

年末年始からSF作品を読み進めているものの、長い物語に手を出してしまった印象。

三体

三体

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アルテミス/プロジェクト・ヘイル・メアリー/egg

アンディ=ウィアー著『アルテミス』『プロジェクト・ヘイル・メアリー』『egg』を読んだ。ようやく『プロジェクト・ヘイル・メアリー』を読むことができた。

アルテミス

小野田和子 訳。
月面都市アルテミスに住むジャズは月面EVA(船外活動)の資格取得を目指しながらポーターとして働いている。ある日、ジャズは懇意にしている実業家の依頼を受け月面都市を左右する陰謀に巻き込まれる。
ジャズの他、研究員のマーティン=ズヴォボダが面白い。

プロジェクト・ヘイル・メアリー

小野田和子 訳。
目が覚めるとコンピューターによる質問が続く。天井には室内を管理するロボットアーム。同じ部屋にある2つのベッドには男女の遺体が眠っている。男は自分の名前も思い出すことができない。ふと蘇る断片的な記憶。行動範囲が広がるにつれ自分の置かれた環境を把握した男は自らの目的を思い出すのだった。
著者の長編『火星の人』や『アルテミス』とは全く異なるアイデアの展開がある。興奮した。そうきたか!!
なお、英語のヘイル・メアリーはラテン語のアヴェ・マリアにあたり、アメリカンフットボールにおいては劣勢のチームが一発逆転を狙って投げるロングパスを指すという。

egg

アンディ=ウィアーのウェブサイトで公開されている短編。日本語訳は日本在住のゲームプランナーであるアレックス=オンサガー。
非常に短く素朴な作品。
www.galactanet.com

web小説の読書記録/終身刑のエルフ

「SFマガジン 2023年12月号 No.760」を購入。柿崎憲の連載「SFファンに贈るWEB小説ガイド 第33回スローライフに憧れて」で紹介されていた「バスタード・ソードマン」に続き、「終身刑のエルフ」を読んだ。「終身刑のエルフ」は完結済みの作品。合計127話。ブラックストーン刑務所の終身刑のエルフと人間の囚人との交流と共に王国の衰退等が描かれる。面白い。

「終身刑のエルフ」作品情報

スローターハウス5/仮面の告白/高い城/web小説

年末年始の読書記録。web小説を除くと過去を振り返る物語を読んでいた。しかし過去の振り返り方も一様では無かった。

スローターハウス5

カート=ヴォネガットジュニア著、伊藤典夫 訳『スローターハウス5』。
今年は結果的に第二次世界大戦を扱った映画作品を観た。これを機に第二次世界大戦におけるドレスデン爆撃を扱った本書を手に取った。
スローターハウス(Slaughterhouse)は動物を屠殺する建物を意味し、本書の題名はアメリカ人捕虜が過ごした食肉処理場を指す。
直線的な過去の振り返りの物語では無い。昨今で言えばテッド=チャン著「あなたの人生の物語」のように通常とは異なる時間軸から人生が振り返られる。

仮面の告白

三島由紀夫 著「仮面の告白」。
平野啓一郎「三島由紀夫論」を読むにあたり、三島の著作を複数購入し、手始めに本書から手に取ったものの、序盤を読んでは最初から読み返すという状況に陥っていた。そのため、最後にはおそらく第二次世界大戦に関する話題が出るだろうという当て推量で一気に読み進めた。序盤は三島の性的指向等に関する話題が続き難儀だった。後半は第二次世界大戦と友人の妹の女学生に関する話題が増え読み易い。

『高い城・文学エッセイ』

スタニスワフ=レム著『高い城・文学エッセイ』より芝田文乃 訳「高い城」、沼野充義 訳「偶然と秩序の間で―自伝」を読む。
年末年始の休みを機に手に取った。

高い城

著者の幼年期からギムナジウム時代の記憶を言及した作品。
いわゆる自伝ではなく、主に物や何やらについての記憶であり、最終的に著者の思想等が語られるに至る

「偶然と秩序の間で―自伝」

題名の通り簡単な自伝。レムの自著に関する評価や執筆経過等が語られる。

web小説

『バスタード・ソードマン』

308~311話まで読む。
遂に主人公モングレルのギフト(能力)の一端が明らかになった。

「バスタード・ソードマン」作品情報

『落ちこぼれ衛士見習いの少年。(実は)最強最悪の暗殺者。』

第一章(33話)まで読む。
必殺仕事人と忍法帖シリーズ的ファンタジー小説。コミカライズ版あり。
kakuyomu.jp

web小説の読書記録/バスタード・ソードマン等

「SFマガジン 2023年12月号 No.760」を購入。柿崎憲の連載「SFファンに贈るWEB小説ガイド 第33回スローライフに憧れて」を読んだ。
紹介されていた「バスタード・ソードマン」から色々と読んだ記録。

『バスタード・ソードマン』

継続中の作品。307話まで読む。

勇者様のお師匠様

継続中の作品。23話(第一部エピローグ)まで読む。

『最弱な僕は<壁抜けバグ>で成り上がる ~壁をすり抜けたら、初回クリア報酬を無限回収できました!』

継続中の作品。112話まで読む。

ルーヂン/(二)登場人物・内容

(二)登場人物

  • ダーリヤ=ミハーイロヴナ=ラスンスカヤ モスクワでは知らぬ者はない富裕な枢密顧問官の未亡人。
  • ボンクール フランス人の家庭教師。60歳位。
  • アフリカン=セミューヌイチ=ビガーソフ 女嫌いの変人の老人。
  • ナターリヤ ダーリヤの娘。17歳。レジネフは彼女を子供ではなく、情が激しいのではないかと評している。
  • ドミートリイ=ニコラーエヴィッチ=ルーヂン 34~35歳。ダーリヤ邸に招待されたムッフェリ男爵の代わりに現れた男。

(二)内容

ダーリヤ邸。客間に集まった人々。ダーリヤとビガーソフのやり取り。途中でアレクサンドラとヴォルィンツェフが到着し、一同は夕食の時間まで庭に出る。ヴォルィンツェフがナターリヤに好意を伝える。夕食後、ムッフェリ男爵の代わりに男爵の知り合いだというルーヂンが現れる。

当主のダーリヤも名だたる富裕な貴婦人で、枢密顧問官の未亡人だった。パンダレーフスキイは、彼女は全ヨーロッパを知り、ヨーロッパもまた彼女を知る、などと評したが、ヨーロッパではろくに知られてはいず、ペテルブルグでさえ大して重要な役を演じていなかった。その代わり、モスクワでは知らぬ者はなく、客が絶えなかった。彼女は上流社会に属し、少し変わったところのある、大して善良ではないが、ひどく頭のいい婦人だという評判だった。若い頃は大そうきれいで、詩人連から詩を捧げられたり、青年たちに恋をされたり、顕官名士から言い寄られたりしたものだった。然し、それから二十五年、乃至三十年たった今日では、往年の色香はあとかたもとどめていなかった。初めて見かけた者は誰でも思わず《この痩せこけて、黄色くなって、尖がり鼻の、そのくせまだそれほどの年でもない女が、本当にいつか一度は美人だったのだろうか?これが、あの、竪琴にほめ奏でられた女性なのだろうか?》と自らに訝しみ問うほどだった。もっともパンダレーフスキイの説では彼女のすばらしい眼は不思議に昔の面影をとどめているそうだが、ヨーロッパで彼女を知らぬ者はないと放言したのもこのパンダレーフスキイなのだから、これもあてにならない話である。

ルーヂン/(一)内容

(一)内容

アレクサンドラがセミョーノフカ村のマトリョーナを見舞う。
帰り道、アレクサンドラがレジネフに出会う。
レジネフが去るとアレクサンドラの弟ヴォルィンツェフとコンスタンチンに出会い、コンスタンチンからダーリヤ邸への招待を受ける。
コンスタンチンはアレクサンドラを邸へ送り届け、村娘にちょっかいを出しているとダーリヤの息子ワーニャとペーチャ、彼らの家庭教師バシーストフと出会う。

アレクサンドラとマトリョーナのやり取り。

―気分はどうだい、マトリョーナ?―と彼女は寝煖炉の上に屈みこんで訊ねた。
―おお!―老婆はアレクサンドラを見つめて唸った。―駄目だ、駄目だ、奥様!お迎えの時がまいりましただ!
―神さまはお慈悲ぶかいよ、マトリョーナ、よくなるともさ。あたしのよこした薬はお服みかえ?

老婆はわすかに首をもたげ、アレクサンドラの方へ体を伸ばすようにして、―奥さま、お手を頂かせて、―と廻らぬ舌で言った。
アレクサンドラは手は与えずに、代わりに屈みこんで相手の額に接吻してやった。

アレクサンドラとレジネフのやり取り。

―いや、それなら結構ですがね、―とミハイロはまだ馬車から降りずに言葉だけで応酬して、―なにしろあの女は自分でも自分の言葉をろくに信用していないのですからね。が、ともかくお目にかかれて大いに愉快ですな。
―どうしてですの?
―これはご挨拶ですな!お目にかかって愉快でない時もあるみたいじゃありませんか!今日はまたいやにみずみずしくお美しいですな、まるでこの朝のようにね。
アレクサンドラはまたしても笑い出した。
―なにがおかしいのです?
―なにがですって?ご自分のお顔をごらんになれないのが残念ですわね、そんな浮かない、冷たい顔つきでよくもそんなお世辞がおっしゃれたものね!おしまいに欠伸がおでにならなかったのが不思議なくらいだわ!
―冷たい顔つきですか……あなたはいつも火が入用なんですね、ところが火というやつはさっぱり役に立たんものでしてな。パッと燃え上がったと思うと、くすぶって、消えてしまう。
―でも、暖めてはくれますわね、―とアレクサンドラも負けずにやり返した。
―そう……それから火傷もしますしな。
―まあ、なんですの、火傷ぐらい!そんなことなんでもありませんわ。かえってそれより……
―まあそういうお口がきけるかどうか、一度ひどく火傷をなさってからのことにしましょうや、―ミハイロはいまいましげに彼女の言葉をさえぎると、手綱でピシリと馬を叩いた。―失礼しますよ。

アレクサンドラの容姿の説明。

アレクサンドラが美人だというのは県下に一致した評判で、それは決してはずれてはいなかった。びろーどのような鳶色の眼とか、金色に輝く亜麻色の髪とか、円っこい頬のえくぼなど、そのほかいろいろの美しい箇所をあげなくとも、ほんのかすかに上反ったその端正な鼻だけでも、優にいかなる男性をも悩殺するにたるものであった。が、中でもえも言われないのはその愛くるしい顔立ちの表情で、相手を信じきった、邪気のない、しかもそのやさしい面ざしは、相手を感動させ、惹きつけるものをもっていた。アレクサンドラの眼つきや笑い方は子供のようだった。貴族の奥さん仲間でもさっぱりした方という定評で……これ以上の評判はちょっと望む方が無理だった。

アレクサンドラとパンダレーフスキイのやり取り。

―でも、その男爵っていう方は学者先生じゃありませんの?―とアレクサンドラは訊ねた。
―とんでもございません。ダーリヤさまのお話では、反対に、見るからに世故馴れた方だそうで。ベートーヴェンのお話なども、老公爵さまさえうっとりなさったほど滔々と見事にお話になりましたそうでございます。これは、実は手前も伺いたいくらいでございました。なにしろ、それは手前の縄張りでございますからね。このきれいな野花をお一つ差し上げましょう。
アレクサンドラは花を貰った、が、五、六歩行くうちに道ばたに落としてしまった。

ルーヂン/(一)登場人物

(一)登場人物

  • アレクサンドラ=パーヴロヴナ=リービナ 未亡人。子供はいない。財産家。弟のヴォルィンツェフと同居。
  • セルゲイ=パーヴロヴィッチ=ヴォルィンツェフ アレクサンドラの弟。独身。姉の財産を管理している退役二等大尉。
  • マトリョーナ アレクサンドラが冒頭に訪れるセミョーノフカ村の老婆。床に臥している。
  • ミハイロ=ミハーイルイチ=レジネフ 地主。ルーヂンの大学時代の知り合い。評判の高い学者。
  • コンスタンチン=パンダレーフスキイ 富裕な女地主ダーリヤ=ミハーイロヴナ=ラスンスカヤの許で暮らす若者。中年の婦人に取り入る術を心得ている。
  • ワーニャ ダーリヤの息子。
  • ペーチャ ダーリヤの息子。
  • バシ―ストフ ワーニャとペーチャの家庭教師。学校出たての22歳。パンダレーフスキイを憎んでいる。

ルーヂン/冒頭

ゲームに興じ疲れ、仕事に嫌気が差して、仕方なしにツルネーゲフのルーヂンを手に取ったところ、冒頭のくだりを読んで気持ち良くなった。今どきは無駄なものと省かれるのだろうが、こういった文章からしか得られない感慨がある。

岩波文庫の中村融の訳は以下の通り。

静かな夏の朝のことであった。陽は澄みきった空にもうかなり高くのぼっていたが、野はまだ露にきらめき、ようやく眼ざめたばかりの谷間からは香しい涼気が漂って来ていたし、まだしっとり濡れてざわめきもしない森では早起きの小鳥が楽しげにうたっていた。やっと花を開いたばかりの裸麦に上から下までおおわれた緩やかな丘の上に小さな村が望まれたが、ちょうどこの村をめざして、せまい田舎道を歩いていく若い女があった、白いモスリン服に、まるい麦わら帽子、手にはパラソルをさげている。コザックのなりをした召使が離れてその後からついてゆく。

国立図書館コレクションの二葉亭四迷の訳は以下の通り。

夏の靜な朝の事であつた。晴やかな空に日は最う高く昇てゐたが野は未だ露に煌めいて、今しがた靄の晴れた谷間(たにあひ)からは何處となく良い匂のする涼風が通って、志つとり濡れた森の中には早起の小禽が面白さうに囀づる聲がする。稍花を持ち出した裸麦が裾から嶺へ生上がった平な岡の上に小村が見える。今其小村を差して狭い田舎道を辿って行く若い女があるが、見れば白地のモスリンの服を着けて、圓い麦藁帽子を冠つて、手には傘を持つてゐる。其後から離れて傭男が伴をして行く。

ツルネーゲフ『はつ恋』/カルーガ関門のほとり

イワン=ツルネーゲフ著『はつ恋』の主な舞台は1833年の夏、カルーガ関門のほとり、ネスクーチヌィ公園の前の別荘になる。ネスクーチヌィ公園の所在は不明。カルーガ州はモスクワから南西150kmに位置している。そのまま南西に進めばウクライナ、西に進めばベラルーシといった場所である。主人公ウラジーミル=ペトローヴィチはモスクワに両親と住み、カルーガ州に別荘を持っていた。

ja.wikipedia.org

『葬送のフリーレン』の時間経過(1~11巻)

『葬送のフリーレン』【原作】山田鐘人【作画】アベツカサが面白い。繰り返し読んでいる。この物語は最初に結末が語られているため、読み進めた後に再読することで新たな感慨がある。11巻が発売して内容的に一区切りを迎えアニメも始まる。そこで作品内の時間経過を整理して年表を作成した。エルフや魔族、ドワーフは長命の設定になり、エルフのフリーレンは1,000年以上生きている。末尾の巻数は年数を算出する根拠の説明があったところ。

神話の時代

  • 天地創造の女神が姿を現す。(3巻)
  • 女神が自らの魔法を込めた10の石碑を大陸に残す。(11巻)
  • 賢者エーヴィヒが魔族の心を操る支配の石環を作る。(9巻)
  • 大魔法使いゼーリエが活躍する。(10巻)

1,000年前

  • ゼ―リエがフランメを弟子に取る。(6~7巻)
  • フリーレン、大魔法使いフランメの弟子になる。(2~3巻)
  • フランメ、言葉を話す魔物を魔族と定義付ける(2巻)
  • フリーレン、フランメの元で50年修行する。(3巻)
  • フランメ、フリーレンをゼ―リエに紹介する。(5巻)
  • フランメが亡くなる。(6巻)
  • フリーレンがゼ―リエにフランメの遺言状を届ける。(6巻)

600年前

  • フリーレン、七崩賢の黄金郷のマハトと戦い敗北する。(9巻)

500年前

  • フリーレン、七崩賢の黄金郷のマハトによって黄金に変えられた右手を元に戻す。(11巻)
  • 断頭台のアウラが七崩賢の座に着く(500年以上前)。(3巻)

勇者ヒンメル一行の魔王討伐

魔王討伐の20年前(勇者ヒンメルの死から30年後の1世紀前)

  • 七崩賢の黄金郷のマハトが大魔族ソリテールを訪ねる。(10巻)

魔王討伐の10年前

  • ヒンメル(16歳)、ハイター、アイゼン、フリーレン、魔王討伐の旅に出る。(1巻)

魔王討伐の3年前(勇者ヒンメルの死の53年前、勇者一行の旅立ちから7年後)

  • 北部高原キーノ峠、ヒンメル一行(ヒンメル23歳)、女神の石碑に立ち寄る。(11巻)

魔王討伐の数年前(勇者ヒンメルの死から30年後の80年以上前)

  • 七崩賢の黄金郷のマハトが城塞都市ヴァイゼの領主グリュックに仕える。(9巻)

魔王討伐後の勇者の凱旋

  • 王都、 ヒンメル一行(ヒンメル26歳)、魔王討伐後の凱旋、50年に一度のエーラ(半世紀)流星を観る。(1巻)
  • フリーレン、魔法の収集のため、中央諸国を巡る旅に出る。(1巻)
  • 城塞都市ヴァイゼの領主グリュックが七崩賢の黄金郷のマハトにグリュック家お抱えの魔法使いの地位を与える。(10巻)

魔王討伐の20年後

  • 城塞都市ヴァイゼの領主グリュックが七崩賢の黄金郷のマハトに対して支配の石環を使用する。(9巻)

魔王討伐の28年後(勇者ヒンメルの死から28年後の半世紀以上前)

  • 大魔法使いゼーリエが歴史の表舞台に現れ、大陸魔法協会を発足する。(3巻、5巻)

魔王討伐の30年後

  • 七崩賢の黄金郷のマハトが城塞都市ヴァイゼを黄金に変える。(9巻)
  • 大陸魔法協会の一級魔法使いたちが七崩賢の黄金郷のマハトもろとも城塞都市ヴァイゼに結界を張る。(9巻)

魔王討伐の39年後(勇者ヒンメルの死から29年後の40年未満)

  • 人類が魔族の魔法術式をそのまま転用して飛行魔法を使用するようになる。(4巻)

魔王討伐の50年後

  • フリーレン、ヒンメル、ハイター、アイゼンと共にエーラ(半世紀)流星を観る。(1巻)
  • ヒンメルが亡くなる(享年76)。(1巻)

勇者ヒンメルの死後

勇者ヒンメルの死から20年後

  • 中央諸国聖都シュトラール郊外、フリーレンがハイターの自宅を訪ね、ハイターが引き取った南側諸国の戦災孤児で魔法使い見習いのフェルンに出会う。(1巻)
  • フリーレン、ハイターの依頼で賢者エーヴィヒの魔導書の解読を開始する。また、フェルンに魔法の手解きをする。(1巻)

勇者ヒンメルの死から24年後

  • フェルン、常人なら10年掛かる魔法の道を4年で超える。(1巻)

勇者ヒンメルの死から24~26年後

  • フリーレン、賢者エーヴィヒの魔導書の解読を終える(偽書だった)。(1巻)
  • ハイターが亡くなる。(1巻)
  • 中央諸国聖都シュトラール、フェルン、大陸魔法協会の三級魔法使いの試験を受け、史上最年少のトップの成績で合格する。(3~4巻)
  • フリーレン、フェルンと共に旅に出る。(1巻)

勇者ヒンメルの死から26年後

  • 中央諸国ターク地方、フリーレン、フェルンと共にヒンメルの故郷の花である蒼月草を見つける。(1巻)

勇者ヒンメルの死から27年後

  • 交易都市ヴァルム、フリーレン、フェルン16歳の誕生日を祝う。(1巻)
  • 中央諸国グレーセ森林、フリーレン一行、ヒンメル一行が過去に封印した腐敗の賢老クヴァールを倒す。(1巻)

勇者ヒンメルの死から28年後

  • 中央諸国グランツ海峡、フリーレン一行、新年祭を迎えて日の出を観る。(1巻)
  • 中央諸国ブレット地方、フリーレン一行、30年振りにアイゼンに会う。アイゼンの依頼を受け、アイゼンと共にフォル盆地で師である大魔法使いフランメの手記を発見、オレオール(魂の眠る地)がある大陸北部エンデ(魔王城)を目指すことになる。アイゼンと別れる。(1~2巻)
  • 中央諸国ヴィレ地方、フリーレン一行、アインザーム(幻影鬼)を倒す。(2巻)
  • 中央諸国リーゲル峡谷、フリーレン一行、アイゼンの弟子シュタルクと出会う。シュタルクが紅鏡竜を倒す。シュタルクが仲間になる。(2巻)
  • 中央諸国リーゲル峡谷、城塞都市ヴァール、フリーレン一行、関所を通過する。(2巻)
  • 北側諸国エング街道、フリーレン一行、開放祭に参加する。(2巻)
  • 北側諸国グラナト伯爵領、フリーレン一行、七崩賢の断頭台のアウラとその配下の首切り役人リュグナー、リーニエ、ドラートを倒す。(2~3巻)
  • 北側諸国デッケ地方、フリーレン一行、武道僧(モンク)のエルフであるクラフトに出会い、長い冬(半年)を山小屋で過ごす。(3巻)

勇者ヒンメルの死から29年後

  • 北側諸国シュヴェア山脈、剣の里、フリーレン一行、山の主を倒す。(3巻)
  • 北側諸国アペティート地方、フリーレン一行、シュタルク18歳の誕生日を祝う。(3巻)
  • 北側諸国アルト森林、フリーレン一行、僧侶ザインを仲間にする。(3~4巻)
  • 北側諸国ラート地方、フリーレン一行、フェルンの誕生日を祝う。(4巻)
  • 北側諸国パンデ森林、フリーレン一行、鳥型の魔物の襲撃に遭い、フリーレンがヒンメルから貰った指輪を探す。(4巻)
  • 北側諸国ラオブ丘陵、フリーレン一行、混沌花の亜種を倒す。(4巻)
  • 北側諸国、要塞都市フォーリヒ、フリーレン一行、北側諸国の三大騎士オルデン家の依頼を受け、英雄の息子の死を隠すため、瓜二つのシュタルクが息子に偽装して社交会に出席する。(4巻)
  • 北側諸国クラ―地方、フリーレン一行、ドワーフのフォル爺を訊ねる。(4巻)
  • 北側諸国ローア街道、フリーレン一行、戦士ゴリラの行先とされる交易都市テューアを目指す僧侶ザインと別れる。(4巻)
  • 北側諸国オッフェン群峰、フリーレン一行、フェルンの風邪の治療をする。(4巻)
  • 北側諸国キュール地方、魔法都市オイサースト、フリーレン一行、フリーレンとフェルンが大陸魔法協会の一級魔法使いの試験を受け、フェルンが合格する。(4~7巻)
  • 北側諸国ザオム湿原、フリーレン一行、封魔鉱の洞窟を探索する。(7巻)
  • 北側諸国ザンフト大森林、フリーレン一行、シュタルクが一級魔法使いヴィアベルに勧誘される。(7巻)
  • 北側諸国ファーベル村、フリーレン一行、南の勇者の銅像を磨く依頼を受ける。(7巻)
  • 北側諸国ダッハ伯爵領、フリーレン一行、ダッハ伯爵の依頼を受け、剣の魔族を倒して宝剣を奪還する。(7巻)
  • 北側諸国エトヴァス山地、フリーレン一行、秘湯を訪れる。(7巻)
  • 北側諸国、城塞都市ハイス、フリーレン一行、フェルンとシュタルクがデートをする。(7巻)
  • 北側諸国ナーハリヒト地方、フリーレン一行、関所を越えて北部高原に入る。(8巻)
  • 北部高原ビーア地方、フリーレン一行、ドワーフのファスの依頼を受け、皇帝酒(ボースハフト)の遺跡の封印を解く。(8巻)

勇者ヒンメルの死から30年後

  • 北部高原ノルム商会領、商会本部、フリーレン一行、80年前の借金返済のため、フリーレンが鉱山にて銀鉱を発見する。(8巻)
  • 北部高原ルーフェン地方、フリーレン一行、フェルンが大陸魔法協会から魔族討伐依頼を受け、北部高原の魔族討伐任務をこなす一級魔法使いのゲナウとメトーデと共に魔族の将軍である神技のレヴォルテとその配下を倒す。(8巻)
  • 北部高原ドラッヘ地方、フリーレン一行、村人の依頼を受け竜の群れを倒す。(8巻)
  • 北部高原コリドーア湖、フリーレン一行、船賃を稼ぐため、勇者ヒンメルの日記を見つけ、結果的に日記はフリーレンが受け取り、湖を渡る。(9巻)
  • 北部高原トーア大渓谷、フリーレン一行、ドワーフのゲーエンの依頼を受け、大型の鳥の魔物たちを倒し、ゲーエンの作った橋を渡る。(9巻)
  • 北部高原シュマール雪原、フリーレン一行、路銀を稼ぐために聖雪結晶の鉱脈に結界を張る依頼をこなす。(9巻)
  • 北部高原ヴァイゼ地方、フリーレン一行、一級魔法使いレルネンの依頼を受け、七崩賢の黄金郷のマハトによって黄金に変えられた城塞都市ヴァイゼの結界を管理する一級魔法使いデンケンに協力し、マハトとマハトに協力する大魔族ソリテールを倒し、城塞都市ヴァイゼの黄金の呪いを解く。(9~11巻)

勇者ヒンメルの死から31年後

  • 北部高原エルンスト地方、フリーレン一行、村人の依頼を受け、統一帝国時代(1,000年前)の大魔法使いフランメが作ったゴーレムを機能停止にする。(11巻)
  • 北部高原ヴィッセン山脈、フリーレン一行、薬草家の依頼を受け、出自不明の木の実が天脈竜の背の独自の生態系に由来することを突き止める。(11巻)
  • 北部高原キーノ峠、フリーレン一行、女神の石碑に立ち寄る。(11巻)

ツルネーゲフ『はつ恋』

イワン=ツルネーゲフ著『はつ恋』を読んだ。

ツルネーゲフの『ルージン』について調べているうちに『はつ恋』に興味を持ち先に読み終えることになった。青空文庫を使用して読んだ。邦訳は神西清。

40がらみの男が自らの初恋について文章にして語ったという体裁が取られている。
10代の青年が別荘先の隣家の21歳の女性に初恋をした。女性は青年の父と不倫をしていた。それでも青年は父を嫌いにならず尊敬の念のようなものは消えない。不倫が露見し、青年の家族は別荘から戻る。ふと青年は戻った先で父と女性の密会を目撃する。父が女性を鞭で打擲するも、女性は何も言わず父を受け入れる。青年はその様子を見て恋の情熱を思い知る。

はつ恋を英語でFirst Loveである。

2023年8月30日/冷めた風と目

8月の半ばを過ぎ、例年と比較して会社の電話が鳴らない。静かだ。新型コロナウイルスの感染症対策の変更で客先がしっかりと夏のバカンスを楽しんだ影響か、はたまた夏の災害の影響か、8月が終わろうとする今も電話は少ない。


山の日の三連休を終えた。連休明け、朝の陽射しを受けて出勤した。第二次世界大戦の最後の敗戦国。敗戦を終戦と言い換える国。この場所で生きる。これは特殊なことなのか?誰も生まれを選ぶことはできない。その場所で生きる。
同僚が「日本のいちばん長い日」や特攻の発案者の一人である大西瀧治郎を描いた「ああ 決戦航空隊」の話をしていた。仕事の合間に大西瀧治郎のWikipedia等を読んだところ、1945年8月16日に大西は特攻した若者たちとの約束を果たすため割腹自決したとある。その後に残された大西の妻の淑恵も亡くなるまで特攻隊の慰霊に尽くしたという。
その後に「ああ 決戦航空隊」を観た。長い作品で見応えがある。軍人の肉塊になった遺体や天皇批判と今般のフィクションより写実的か?大西がポツダム宣言受諾の意向を知り「あと一ヶ月の猶予があれば良い知恵が浮かぶと思うんです」と頭を下げて訴える様は空虚な滑稽さがあり忘れられない。


言及を忘れていたが山田近鉄の「テレワアク与太話」が息抜きにちょうど良い面白さで繰り返し読んだ。


コーヒーポットを用意して水出しコーヒーを作って飲んだ。コスパが悪くコーヒー豆の消費量が一気に上がった。


xvideoのアイコンがゼノギアスのアイコンのように見える。そういえばTwitterもXに名称を変え、似たようなものかもしれない。

ゼノギアス

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